2026年10月18日
会員著書案内| 著者名 | 書名 | 出版社 | 出版年 |
|---|---|---|---|
| 現代英語文学研究会 編著 | 『<ユートピア/ディストピア>で読む英語文学』 | 開文社 | 2026 |
【梗概】
本書は、「ユートピア」の系譜をたどりつつ、現代社会の抑圧や歪みを鋭く映し出す「ディストピア」文学までを射程に収めた論集です。メアリ・シェリーの『フランケンシュタイン』から、フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』、そしてアトウッドの『侍女の物語』やトニ・モリスンの『パラダイス』まで。イギリス、アメリカ、カナダの19世紀から20世紀末に及ぶ多様な文学作品を「ユートピア/ディストピア」という補助線で読み解きます。既存の類書にない斬新な作品選定と、コロナ禍という「現実の困難」の中で練り上げられた最新の論考によって、名作たちの新たな地平を切り拓く一冊。私たちが憧れ、恐れる「ここではないどこか」の正体が、今明かされます。
【目次】
はしがき vii
第一章 メアリ・シェリー 『フランケンシュタイン』 │新大陸のユートピア 阿部美春 1
第二章 スコット・フィッツジェラルド 「ギャツビー」というユートピア │ここではないどこか、自分ではない誰かを求めて
村尾純子 35
第三章 シンクレア・ルイス アメリカン・ディストピア小説としての『ここでは起こり得ない』 山下 昇 63
第四章 トルーマン・カポーティ アメリカン・ユートピアニズムの終焉 │『冷血』をその象徴として読む 恩地 幸 95
第五章 アーシュラ・K・ル=グウィン 「オメラスから歩み去る人たち」の語り手「わたし」の物語 │ディストピアの要因 中西典子 121
第六章 コーマック・マッカーシー 西部のアポカリプス的物語 │『ブラッド・メリディアン』の廃墟を読む 山本祐子 141
第七章 マーガレット・アトウッド 『侍女の物語』で描かれる、権力への抵抗と共謀 三村尚央 173
第八章 トニ・モリスン 「ディストピア小説」としての『パラダイス』 │抵抗する女たちの「プロット」 杉田和巳 205
あとがき 243